数年ぶりの作業

 私は、大学の学部生だった時に銅板を叩いて立体物(鍋や器、彫刻のようなもの等)を作る技法である鍛金に出会いました。そこから金属を加工する世界に入りました。しかし、鉄を扱うようになってからは板を溶接によらず器状にしていくという事(その仕事を「絞り」と呼んでいました)から遠ざかっていました。

 

 しかし今回、安芸太田町では昔お茶処として知られた地域があり、地元産のお茶の葉を昔ながらに煎る為のフライパンを・・・ということでお話を頂きました。(フライパンの形は伝統的なものではなく、私がデザインしたものです。)

 

若かりし頃銅でやっていた段取りを思い出し、素材が鉄なのと大学の作業場のように臼や当て金が十分に無い環境での作業なので自分なりの工夫をして、どうにか胴体部分が出来ました。取っ手を作って完成です。

 画像の左上から右下へと板が徐々に立ち上がって作業が進んで行きます。叩いて様子を見て、また叩いて・・・少しづつ変形させて深さを出し、ざっくりですが円形なるよう操作します。久々にやって、こういうテンポですすむ仕事が性に合っているなと感じました。