矢の試用

 過去にはお菓子を作っているご家庭の薪割りを手伝わせて頂きましたが、今回は陶芸家さんのお宅にご協力いただきました。刃幅の広さと角度、そして、刃先及び叩く部分の硬さの違う三本をメインに試しました。

 陶芸家さんだけに、松が多かったです。他にはケヤキもありました。根っこや枝分かれ部分など、斧では歯が立たず放置していた物をピックアップして頂き試作品で挑みました。

かなりの樹齢の松の枝を沢山割らせて頂きました。松がこんなに割れにくいものだとは知りませんでした。「でっかい松やにの塊」のよう印象でした!樹脂たっぷりの相手でしたが、矢が2本あるとどうにかなりますね。多分ダメだろうと思いながら用意した刃幅が狭い試作機でも、突き刺さってしまってどうにもならないという事はなかったです。意外に割ってくれます。
また、刃の角度が鋭角だと木に刺さって進んで行ってくれる(叩く力が矢の進行方法へ逃げる)ので、叩く側へのダメージも少なく済みました。一方ほんの少し鈍角で刃幅も広い物は、刺さりが悪かったためでしょうか、叩く側に小さく割れが入りました。(叩く側の熱処理もやや柔らかめで且つ表面的に焼きが入っていたためかもしれませんが。)


 今回の事で、「矢」一本の全体のバランスの中で、各部のディテール、硬さなどがとてもビミョーに絡み合っていることがわかって来ました。
 また、矢も扱い方のコツをその人なりにつかんでから作業効率が上がることも実感しました。おそらく、「ソコに打ち込んでも絶対割れないでしょ!」というところに打ち込んでしつこく叩き続けているようでは、矢自体もいたんできますし、何より精神的・肉体的に疲れると思います。「木の性質を掴むこと」が重要です。何度も意識を集中して使っているため、私は矢の扱いに長けて来ました!木が割れてくれるパターンも実体験で少しづつわかって来ました。
 矢についても、もう1パターン実際に検証しておきたい刃幅、刃角、叩く部分の硬さ、全体の幅の組み合わせが思いつきました。
今回掴んだ感覚が損なわれないうちに、検証したい事を盛り込んで次の試作機を作りました。もうじき完成して販売にこぎ着けられそうです!